第58章 君にとって最善の道です

芽衣は目を上げ、わずかに眉を寄せて、信じられないという顔で彼を見た。

「私の意見、聞いた? 必要ない。行かない」

どうして彼が決めたら、彼女は従わなければならないのか。

彼に、彼女の人生を操る資格なんてどこにある。

――それに、滑稽だ。

飛鳥がどれほどの存在かなんて、知る人は皆知っている。髙野拓海が今は知らないというなら、それはまだ理解できる。

けれど、いつか彼女の正体を知った時、彼はどう思うのだろう。

笑ってしまうのではないか。

彼女が誰かに教えるならともかく、飛鳥が「最高峰の医学部」へ行って学べだなんて。

記憶違いでなければ、その学校の現校長でさえ、彼女には「師匠」と敬...

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