第60章 忙しくしてこい

静まり返っていた教室が、一瞬にして死んだように静まり返った。数十もの視線が、一斉に最後列の隅の席へと注がれる。

教壇に立つ教授の眉間には深い皺が刻まれ、その表情は今にも雨が降り出しそうなほど険しかった。

医学界で数十年教鞭を執り、幾多もの教え子を世に送り出してきた彼にとって、授業の規律は絶対だった。これまでの教員人生で、これほど堂々と居眠りをする学生など見たことがない。あまりにも赤裸々な不敬であり、学界の重鎮である自分に対する真っ向からの侮辱に思えた。

教授が指導案を握る指先に、わずかに力がこもる。今まさに鋭い叱責を浴びせようとしたその時、教室内へと続く入り口に人影があることに気づいた...

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