第80章

「学校に行けって言っただけだろ。たった数日で、どれだけ騒ぎを起こせば気が済むんだ」

髙野拓海は、自分がここまで腹を立てたことがあっただろうかとすら思った。これまでの件は大ごとと言えば大ごとだが、まだ取り返しはついた。だが今回だけは、話が違う。

もし自分の到着が少しでも遅れていたら――いったい、どうなっていた?

浴槽の中の星野芽衣が、びくりと肩を強張らせる。

責め立てられるのを見て、ようやく引きかけていた悔しさが、ぶわっと胸の奥からせり上がった。

何が悪いの。

ちゃんと講演に行こうとしていただけなのに、いきなり捕まったのは自分のせいじゃない。

慰めてくれないどころか、顔色まで悪く...

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