第85章 参加する

「来た来た! 林谷先輩、出てきた!」

「やば……優しそうだし、めちゃくちゃ綺麗じゃない?」

「さすが、うちの学校で昔いちばん有名だった才女だよね。品が段違い」

「この前の講演も会場どよめいたのに、今日は学校から単独で表彰って……派手すぎ!」

星野芽衣は、ざわめきの流れに乗って視線を上げた。

人だかりのど真ん中。

林谷香奈は、清潔感のある素朴な白いワンピースに身を包み、長い髪を肩に流している。眉目は柔らかく、表情は穏やかで――どこまでも淡い。

生徒と教師にぐるりと囲まれ、まるで月を取り巻く星のように持ち上げられていた。

口元には、場にふさわしい上品な微笑み。褒め言葉も視線も、慣...

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