第101章 俺に資格がないと?

「古沢社長?」相馬寧は目を丸くした。「どうしてここに……?」

 いま住んでいる部屋は古沢信弘が用意してくれたものだ。訪ねてくること自体は不思議じゃない。けれど、よりにもよってこの時間に来るとは思わなかった。

 今日は休んでいい、と言ったのは社長本人だ。まさか退勤後に仕事を振る気じゃないだろうな――そんなの、断るに決まってる。勤務時間外はプライベートだ。もし本気で用件があるなら、うまく理由をつけてかわさないと。

 そんなことを考えていると、古沢信弘が閉ざされた玄関扉を指さした。

「入れてくれないのか」

「す、すみません」

 相馬寧はぎこちなく笑い、慌てて鍵を差し込む。緊張で指先が震...

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