第109章 救出

太田社長の力は尋常じゃなかった。まるで相馬寧を人間扱いしていない。

もみ合ううちに頭皮ごと引きちぎられそうになり、相馬寧は堪えきれず悲鳴を漏らした。

古沢信弘は、まだ来ないの?

送ったメッセージを見ていないのだろうか。

「……あっ!」

そのとき、外から突然、激しく扉を叩く音が響いた。

ドンドンドンッ!

あまりに唐突な音に、太田社長の動きがぴたりと止まる。目を細め、気配を探るように息をひそめた。

相馬寧の瞳がぱっと明るくなる。口を開いた、その瞬間――

「たす――」

「黙れ!」

太田社長は容赦なく平手を叩きつけ、相馬寧を乱暴に突き飛ばした。

ドンドンドンッ!

叩く力がさ...

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