第123章 会社を売る

その夜、守屋蒼河は眠れなかった。

正確に言えば、守屋家の人間は誰ひとりとして、まともに目を閉じられなかった。

取り立て屋どもが最後通牒を突きつけてきたのだ。次の返済ができなければ、名義の資産はすべて凍結する、と。

それだけでは終わらない。生活は続くし、守屋家の事業も止められない。

だが今の守屋家には、埋めるべき穴が多すぎた。資金繰りは破綻寸前で、現場はほとんど止まりかけている。

しかも、案件は納期を落とせば違約金が発生する。最低でも倍――そこからがスタートだ。

つまり、守屋家が一日引き延ばすたびに、支払う違約金は確実に膨らんでいく。

圧は増す一方。いずれ、守屋家そのものを押し潰...

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