第135章 玉石

ディスクグラインダーの甲高い悲鳴が、鈍い刃物みたいに工場の空気を削り、そこにいる全員の鼓膜をじりじりと擦った。

守屋蒼河は両手をぎゅっと握り締める。爪が掌に食い込み、白い三日月の跡が並んだ。

「出たぞ、緑だ!」

解石師が怒鳴った。抑えきれない興奮が声に滲む。

視線がいっせいに、手のひらほどの原石へ吸い寄せられた。

切り口に、濃い翠が一本――黒みすら帯びた深い緑が浮かび上がっている。固まった松脂みたいに重たい色。刃の強いライトを受けて、幽かな蛍光を返した。

守屋蒼河が弾かれたように前へ躍り出る。目を見開き、今にもこぼれ落ちそうな勢いで叫んだ。

「品質は!? どうなんだ!」

解石...

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