第24章 私はそういう人間じゃない

「古沢さん、私、そういう軽い女じゃありません」

 相馬寧は古沢信弘を警戒するように見つめ、声をきりりと引き締めた。

「この仕事がどうしても必要なのは事実です。でも、私にも譲れない一線と筋があります。この仕事を餌に、するべきじゃないことをさせるつもりなら……そんな仕事、こちらからお断りします」

 今度は古沢信弘のほうが面食らった。

 きっかり二秒ほどして、ようやく彼は相馬寧が何を勘違いしたのか悟り、なんとも言えない顔になる。

「考えすぎだ」

 声音には、かすかな苦笑と呆れが混じっていた。

「安心してください、相馬嬢。私が言う条件は、あなたにできる範囲のことですし、道徳にも法律にも...

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