第38章 お前が一緒に寝てくれ

その笑みを見た瞬間、相馬寧の頭は真っ白になった。そこでようやく、ひとつの事実に気づく。

 古沢信弘の目が、驚くほど冴えていたのだ。酔いなんて、どこにも見えない。

 まさか――

「古沢信弘!」

 相馬寧はかっと顔を赤くし、彼を思いきり突き放して身を起こした。

「全然酔ってないんでしょ? ひどすぎる!」

 頭がくらくらするとか、少し寄りかかりたいとか――全部、芝居だったのだ。

 まんまと信じた自分が悔しい。

 相馬寧は立ち上がり、そのまま出ていこうとした。すると背後で、低いうめき声がもれた。

 足が止まる。

 振り返ると、古沢信弘は片手で額を押さえ、眉を強く寄せていた。顔色は...

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