第49章 彼はあなたが好きだ

「伊希、何言ってるの?」

相馬寧はきょとんとする。

「私がOKしたら、そのほうが問題でしょ。あの人は上司だよ? 部下が上司と一緒に住むなんて、どう考えても変に勘ぐられるに決まってるじゃない」

「バカなの!?」

星野伊希は腰を反らせるようにしてソファからぴょんと立ち上がり、義憤に駆られた顔で相馬寧を指さした。

「ねえ、あんたの頭の中って何が詰まってんの? 何回言わせるのよ。古沢信弘を落とせば、将来の古沢奥さんになるの。古沢信弘が後ろ盾になってくれたら、何を怖がる必要があるわけ? 守屋蒼河どころか、総理大臣が来たってあんたに手ぇ出せないっての!」

「こんなチャンス、あんた自分から捨て...

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