第86章 3億の利子

「蛍。この金は、出資ってことにしてくれないか?」

守屋蒼河は必死に取り繕い、甘い声で宥めにかかる。

「俺たち、もう何年の付き合いだ? 昔からの知り合いだろ。俺がいつおまえを騙した? 俺のこと、わかってるだろ。おまえに損はさせない。将来、おまえがいくら投資してくれても、元本も利息もきっちり返す。頼む、今だけ……この難局を越えるのを手伝ってくれ」

守屋蒼河が、ここまで頭を下げることなど今までなかった。だが今は、金の前では意地も誇りも意味を持たない。

それでも清野蛍は首を縦に振らない。何も言わず、ただ静かに守屋蒼河を見つめていた。

清野家と守屋家は古い付き合いだ。蛍は昔から蒼河に好意を抱...

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