チャプター 20 *

アンジェリーナ視点

いつもは能天気な二番目の兄が、今日はやけに険しい表情をしていた。

私はわずかに視線を上げただけで、何も言わなかった。

「行かせられないよ。怪我が……」シオンは心配そうにレオを見つめた。

だがレオが遮る。「少し休めば平気だ。医者も軽い怪我だって言ってたろ? 大したことない」

それでも私は黙ったままだった。

すると、私と一緒に来ていたローガンが代わりに口を開いた。「代わりに走れるやつ、探せないのか? それでいけるだろ?」

普段は役に立たないくせに、肝心なときだけはまともな提案をしてくる。ローガンはどこか得意げに私を見た。

私はまだ口を開かなかった。

しかしシオ...

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