チャプター 27 *

ローワン視点

俺が反応するより早く、アルファは稲妻のような速さで動いた――手を伸ばし、少女の顔をわしづかみにした。

心臓がきゅっと縮む。

なんてことだ、アルファが……見知らぬ女に自分から触れた? そんなこと、今まで一度もなかった!

息を殺し、音ひとつ立てる勇気もなく、ただ目の前で起きることを為す術もなく見つめるしかなかった。

頬をつかむ力があまりに強くて、少女の唇は勝手にむっと突き出され、拗ねたような形になる。正直、ばかばかしいほど可愛く見えてしまった。

アルファの端正な眉が、わずかにひそむ。

彼は動かない。少女も口を開かない。

そのまま、にらみ合いとも沈黙ともつかない膠着が続...

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