チャプター 63 *

アンジェリーナ視点

時間が止まった。――いや、そう感じただけかもしれない。彼の唇が私の唇に触れて、温かくて柔らかくて、ありえない一秒のあいだ、どちらも動けなかった。

それから、彼が身を引いた。

私は彼を見つめた。動けない。脳が完全にショートしたみたいだった。

こんなこと、起こるはずじゃなかった。前の人生でのアンジェリーナとしての私は、群れを制圧し、脅威を排除することに忙しくて、恋愛なんて些末なものに思いを巡らせる暇すらなかったのに。

それなのに、私のファーストキスは、これ以上ないほどばかばかしい形で奪われてしまった。

ケイラン・ソーンに。強大で謎めいたアルファに。

ケイランの表情...

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