チャプター 72 *

アンジェリーナ視点

パック戦争。北米の統合。ひとつ間違えれば闇夜に刃が飛ぶ政治の駆け引き。死体が積み上がりすぎた深夜、私たちは二人そろって「もう抜けたい」と何度も口にした。だが、いったんその世界に足を踏み入れたら、簡単に背を向けて立ち去れるものじゃない。実際に逃げようとした連中もいた。けれど大半は一年もたたずに死んだ。

「毎日よ」彼女は低く言った。煙草を取り出して火をつける。「でも、あの話がどう終わるか、私たちなら分かってるでしょ」

私はうなずいた。

彼女はひと吸いしてから、重い空気を振り払うみたいに表情を切り替えた。「仕事が先」ジャケットから銀行のカードを抜き、こちらへ差し出す。「...

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