第十七章 来訪者

暁弦が立ち上がり、ドアのほうへ歩いて、引き開けた。

廊下に二人が立っていた。水無瀬詩織が前に出て、銀座の老舗の専用ギフトボックスを手に提げていた。リボンは一分の乱れもなく結ばれ、化粧は整い、笑顔は柔らかだった。鷹司清那がその半歩後ろに続き、シャネルのスーツ、足取りは落ち着いて、笑顔はすでに用意されていた。

暁弦の視線が詩織に落ち、それから清那に移って、一秒止まった。

ドアは開いたままだった。廊下からは、一葉がベッドの傍に座って、うつむいて文字を書いているのが見えた。白い紙に黒い文字、動作は集中していて、静かだった。

詩織の視線がそちらへ流れて、一葉の上で一秒止まった。

——彼女だ。

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