第四十四章 暗流

一葉は画面の資金フロー図をしばらく見つめていた。

沢木技研の新しい分岐ノード——金額はこれまでのどの取引よりも大きいのに、検収記録はほんの数行しかない。データを保存し、スマートフォンの画面を消して、椅子の背もたれに身を預け、その数字を頭の中でゆっくりと沈めた。

窓の外はすでに真っ暗だった。

立ち上がってカーテンを引いた。あのメロディーはまだ頭の中でぐるぐると回っていたが、もう考えるのをやめた。


月曜日の朝、一葉はダークカラーのスーツに着替えて出かけた。

車が青葉実業のビル前に停まると、彼女は書類鞄を手に大厦へと入った。オフィスには人の声が徐々に増し、早めに出勤した同僚数人が...

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