第六章 結果がすべてだ

「少しお待ちください。」

一葉は足を止めた。

振り返った。

港区の海から夜風が吹いてきて、髪の先を少し持ち上げ、また落とした。

声のした方を見た。

濃い色の大衣、警灯の青白い光を背にして、道の入口に立っていた。

知らない人だった。

でも分かった。さっき全員の声が止んだあの瞬間は、この人が現れたからだと。


暁弦は数歩近づいて、彼女から二歩の距離で止まった。

今夜着いたばかりで、ここに立ってまだ二分も経っていなかった。

桑田はすでにメッセージで報告を終えていた。現場を一度見渡した——モニターに戻った安定した波形、奥村が眼鏡を押し上げながらも結局口を開かなかったこと、千...

ログインして続きを読む