第六十一章 沈黙のファイル

書庫の蛍光灯が一本老化しており、断続的な低いうなり声を発していた。

一葉が三ページ目をめくったとき、折りたたまれたメモがファイルの合間から滑り落ち、音もなく机の上に落ちた。筆跡は幼く、ボールペンで、力強く書かれており、紙の裏まで痕跡が透けていた。彼女はメモを読み終え、写真を撮り、元の折り目に沿って折り直し、元の場所へ戻した。

何の印もつけなかった。

続く三十分、彼女は過去四年間の開発部退職者名簿を取り出し、対照表を作成した。パターンは自ずと浮かび上がった――七名、試用期間五ヶ月目に集中、理由の欄はすべて「一身上の都合」、退職一ヶ月前には給与遅延の記録があり、退職合意書の署名欄は全員、村上...

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