第七十四章 路地裏の暗流

午後六時ちょうど、鷹司財閥本部二十七階の社長執務室に、灯りが灯っていた。

入木村慎一は会議テーブルの脇に立ち、整理した業務書類を手に持ったまま、しばらく考えてから口を開いた。

一週間近くを費やし、青葉実業十数の事業部門を繰り返し精査した結果、最終的に医療技術標準化プロジェクトに絞り込んだと彼は言った。生産フロー、品質管理体制、物流追跡、アフターサービスコンプライアンスまでを網羅する全工程対応の協業枠組みであり、名目上も長期的な協力関係を構築できる。プロジェクトの性質上、双方が頻繁に直接連絡を取り合う必要があり、契約は本日午後に正式に締結済みだという。

報告している間、暁弦は社長デスクの向...

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