第8章

朝の光が、神社の古びた窓枠から一条の帯となって差し込み、秘密の部屋の入り口を照らし出していた。

「ギィ……」

直哉は、軋む木製の扉を慎重に押し開ける。彼のすぐ後ろから千夏と桜が続き、三人はそれぞれ手に持った懐中電灯のスイッチを入れた。再び、この謎に満ちた地下空間の探索が始まろうとしていた。

「蘇った記憶によれば、この奥にもっと深い区画があるはずじゃ」

千夏は周囲を見回しながら言った。その金色の瞳が、薄闇の中で妖しくきらめく。

「特定の床石を踏むことで、仕掛けが作動する……はずじゃが」

「どれどれ?俺にやらせてみてくれ!」

直哉が、逸る気持ちを抑えきれずに一歩前に...

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