第125章

ボツになった原稿とはいえ、盗作されたことに変わりはない。

相沢千尋は、一ノ瀬グループにただで使わせるつもりなど毛頭なかった。

一ノ瀬律に電話をかけて文句を言ってやろうとしたが、なんと着信拒否されているではないか。

千尋はギリッと歯を食いしばった。

離婚するにしても、まだ成立していないというのに。離婚の手続きで連絡が必要になるかもしれないとは考えないのだろうか。

彼女はスマホと車のキーをひっつかみ、再び家を飛び出した。

そして、退社時間を見計らって一ノ瀬グループのビルへ乗り込んだ。

一ノ瀬律の車が出てきたところを、千尋は自分の車で真正面から塞いだ。

運転手が慌てて急ブレーキを踏...

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