第13章

スマホを取り出し、長い番号を打ち込む。

「もしもし。男を一人、片付けて」

「ええ、手足のどっちでもいいわ」

「痕跡は残さないで」

言い終えるなり、相沢千尋はピンク色のスマホをポケットに突っ込んだ。

もがきながら後部座席から這い降り、服の襟元をかき合わせる。ふらつく足取りで、夜道を歩き出した。

その後方では、一ノ瀬律の助手がようやく駆けつけていたが、すでに相沢千尋の姿はどこにもなかった。

慌てて一ノ瀬律に電話をかけ、事態を報告しようとする。

だが、相沢エリカを救うことしか頭にない一ノ瀬律は、猛スピードで車を飛ばし、相沢家のマンションの下に車を停めたまま、スマホを車内に置き忘れて...

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