第37章

相沢千尋の頭は、ドカンと爆発したかのように真っ白になった。

母が亡くなって以来、彼女を優しく慈しんでくれた目上の人間は、お爺さんただ一人だった。

この数年、彼女がくじけそうになった時、ずっと励まし、支え続けてくれたのもお爺さんだけだ。

もし一ノ瀬律のくだらない騒動のせいで、お爺さんの身体に障るようなことがあれば、あのクズ共を死んでも許さない!

一ノ瀬ホールディングス、社長室。

一ノ瀬律は窓の前に立ち、今日お爺さんに言われた言葉を思い返し、苛立ちを募らせていた。

相沢エリカは甘い笑みを浮かべ、大人しく傍らに座っていた。目の前に立つ、すらりとした長身の美男子を見つめるうち、その頬が自...

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