第42章

真紅に彩られた寝室。暖かな光が満ち、部屋中にはどこか甘く艶めいた空気が漂っている。

だが、その部屋にいる二人の間に、甘いムードなど微塵もなかった。

相沢千尋は真紅のベッドに腰掛けたまま、黙り込んで心の中で毒づいていた。

全部、あの忌々しい一ノ瀬律のせいだ!

お爺さんが腹を立てて、無理やり二人を同室に押し込んだのだ。

おかげで最悪の気分だ。お互い顔を見るだけで虫唾が走るというのに、絆を深めるどころか、彼を殴り飛ばさないでいるだけで自分を褒めてやりたいくらいだった。

一ノ瀬律もまた無言のまま、その深い瞳で静かに室内を、そしてベッドに座る女を値踏みするように見つめていた。

女の肌は白...

ログインして続きを読む