第45章

栄光ホテルのエントランス前は、ひっきりなしに車が行き交っていた。

この街で最高級の社交場であるここは、夜の帳が下りるとともに、ロビーの奥深くまで真紅の絨毯が敷き詰められた。

政財界の名士たちが笑みを浮かべ、互いに挨拶を交わしている。

豪奢な香水の匂いが、むせ返るほどに空気を満たしていた。

相沢栄介は上機嫌で顔をほころばせ、周囲からの称賛とへつらいを一身に浴びている。

今回の誕生の宴は、名門同士の親睦を深めるための社交の場でもある。

とりわけ、最近になって一ノ瀬律が相沢エリカを特別扱いしているという噂が広まり、各家はこぞって取り入ろうと機をうかがっていた。

この宴は、まさにその絶...

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