第168章 反撃

古宮桐也は後部座席に置いてあった包みを取り、千葉晴美へ差し出した。

「今日はおじいさんの誕生日だろ。おまえも一応、形だけでも出しとけ」

だが晴美は、手のひらで押し返す。

「いらない。私が贈ったって、お爺さんは信じないよ。私が買ったって思わない」

そんな白々しいことはしたくない。まるで古宮家に取り入ろうとしているみたいで、心底うんざりする。

前席の車津が、バックミラー越しに様子をうかがいながら口を挟んだ。

「奥様。お爺さんが信じないとしても、こういうのは……表向きの筋ってものがございます。それに奥様が何もなさらないと、古宮社長のお立場が……。親戚の方々に好き勝手言われるのは、お二人...

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