第39章 奥様の本物の姿を見た

 千葉月子の視線が舞台に落ちた。

 「この後にピアノ独奏があるんじゃない?彼女にたっぷり恥をかかせてやりましょう」

 彼女は千葉晴美を徹底的に恥をかかせ、古宮桐也の前で顔を丸潰れにさせてやるつもりだった。そして家に帰った後、どんな目に遭わせてやるか。

 千葉桂子ももちろん同調した。

 「急ぎましょう、行きましょう」

 二人は千葉晴美に向かって歩き出した。千葉晴美はスマホに夢中で、誰かが近づいてきていることにまったく気づいていなかった。

 あの意地の悪い声が聞こえるまで、彼女は顔を上げなかった。

 千葉月子は千葉晴美を見下ろし、顔中に嘲笑を浮かべていた。

 「あら、これは玉の輿...

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