第173章 基地が潰される

陸奥司は病室の入り口で立ち尽くし、荒い息を吐いていた。

彼女を探し続けて、半月が経っていた。

この半月の間、彼は動かせるだけの人脈と権力を総動員し、この街を底からひっくり返すような勢いで捜索を続けた。

彼女が最後に目撃されたエリアへ自ら足を運び、陸奥グループに山積みになった決裁書類の処理を迫られアシスタントに強引に連れ戻されるまで、彼はそこを動こうとしなかった。

それなのに、今、目の前にある光景は何だ?

焦燥に焼かれるような思いでたどり着いた先には、彼女が他の男の腕の中で安らいでいる姿があった。

怒りが理性を瞬時に焼き尽くす。だが、その視線が西園寺琴音を捉えた瞬間、心臓が鷲掴みに...

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