第180章 植物状態

リビングの床に倒れ伏し、ピクリとも動かない娘。その傍らで涙に暮れる二階堂瑠璃。その光景を目にした瞬間、陸奥司の顔に貼り付いていた苛立ちは、瞬時に凍りついた。

「真夏!」

陸奥司は数歩で駆け寄ると、おろおろする二階堂瑠璃を粗雑に押し退け、腫れ物に触れるように慎重に娘を抱き上げた。

「一体どうしたんだ? 何があった!」

「司……わ、わざとじゃないの……」

二階堂瑠璃は梨の花が雨に打たれたように泣き崩れ、しどろもどろに弁解した。

「真夏ちゃんが急に走り出しちゃって……引き止めようとしたんだけど、自分で躓いて壁にぶつかって……ごめんなさい、本当にごめんなさい! 私が悪いの、ちゃんと捕まえ...

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