第193章 西園寺琴音を無視する

「西園寺琴音、今日貴様がしでかしたことの報いは、必ず受けさせるからな」

彼は歯噛みしながら、その言葉を絞り出した。

西園寺琴音はただ冷ややかに背を向け、拒絶の意思を示すように病室のドアを押し開け、中へと入っていく。

陸奥司はその場に立ち尽くし、拳を固く握りしめた。手背には怒りで青筋が浮き上がっている。

警備員の警戒するような視線に晒され、彼は最後に忌々しげに床を踏み鳴らすと、踵を返して大股で去っていった。

病室に入った西園寺琴音は、ドアに背中を預けたまま、外の足音が遠ざかるのを待ってから、ズルズルと床に崩れ落ちた。

張り詰めていた気丈さが一瞬で決壊し、涙が無音で零れ落ちる。

私...

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