第197章 実習生

徳田晋弥は虚を突かれたように固まり、問い詰めようとした言葉を飲み込んだ。ちょうど個室のドアが開き、西園寺琴音が戻ってきたからだ。

彼は稲崎秀信と素早く目配せを交わすと、喉まで出かかっていた言葉を無理やり押し殺した。

その後、徳田晋弥は努めて愛想よく振る舞ったものの、その勢いは明らかに削がれていた。それでも、隠しきれない慕情を孕んだ視線が、つい西園寺琴音の方へと向いてしまう。

一方の稲崎秀信は相変わらずの気配りで、西園寺琴音に一切の居心地の悪さを感じさせないよう、巧みにその場を取り仕切っていた。

会食は、どこか奇妙な緊張感を残したまま幕を閉じた。

稲崎秀信は自然な動作で西園寺琴音の上...

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