第199章 新たな生を得る

数秒後、陸奥司のさらに激昂した声が響いた。

「だから稲崎秀信を行かせたのか? 西園寺琴音、ずいぶんと奴を信用しているようだな! 知り合ってどれくらいだ? そんな男をやすやすと家に上げ、真夏の世話を任せるだと? 奴のことをどれだけ知っている? お前に近づく目的もわからんのか!?」

彼は早口でまくし立て、胸中の鬱憤をすべて吐き出そうとしているかのようだった。

「それとも、そんなに次の男が欲しいのか? 判断力すら失うほどに? 男に優しくされればすぐ舞い上がり、娘の安全さえ簡単に預けてしまうとはな」

その言葉は毒を塗った氷柱のように、西園寺琴音の心を深く抉った。

電話を握る指に力が入り、胸...

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