第229章 死ぬのか

西園寺琴音は亜紀の布団の端を丁寧に整え、ゆっくり休むよう優しく言い聞かせると、身を翻して病室を出ようとした。それを見計らったかのように、佐和行雄が歩み寄ってくる。

「西園寺さん、少しよろしいですか? 亜紀の容体について、お話ししたいことが」

西園寺琴音は頷いた。

「ええ、構いませんよ。佐和さん」

二人は前後して病室を出ると、静まり返った廊下の突き当たりへと移動した。

そこで足を止めた佐和行雄は、西園寺琴音に向き直った。その瞳には、隠しきれない疲労の色が濃く滲んでいる。

「西園寺さん、あなたも亜紀の最新データをご覧になったはずだ。状況は……あまり芳しくない」

彼は言葉を選ぶように...

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