第242章 手がかりが途絶える

電話の向こうの騒音が少し和らいだ。陸奥司は比較的静かな場所へ移動したようだ。

西園寺琴音は息を潜め、彼の返答を待った。

短い沈黙の後、陸奥司の声が響いた。

「あの男、護送中に見張りの隙を突いて、襟に隠していた毒薬を噛み砕いた。即死だ」

西園寺琴音は携帯を握りしめ、指先が微かに冷たくなるのを感じた。

「そんな……あんなに厳重な警戒態勢だったのに……」

「死士だった」

陸奥司の口調に波立ちはなかった。「手がかりは奴のところで完全に途絶えた。通信履歴や資金のやり取りもすべて洗ったが、綺麗でね。単独でのやり取りか、俺たちがまだ把握していない手法を使ったのだろう」

西園寺琴音の心は深く...

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