第251章 進展なし

翌日の夕暮れ時、稲崎秀信は西園寺琴音を隠れ家的な料亭に誘った。

琴音が到着した時、秀信はすでに個室で待っていた。

彼女がドアを開けて入ってくるのを見ると、彼は立ち上がり、紳士的な身のこなしで椅子を引いた。

「秀信、待たせてごめんなさい」

琴音は席に着き、彼から差し出された熱いお茶を受け取って、軽く一口すすった。

「僕も今着いたところだよ」

秀信は穏やかに微笑み、彼女の顔色が少し青白いのに気づいて、優しく尋ねた。「顔色が優れないようだけど、最近疲れがたまっているんじゃないか?」

店員が軽くノックして、料理を運び始めた。

琴音の好みに合わせた上品で薄味の料理が、次々とテーブルに並...

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