第288章 告白

彼の声は微かだったが、その一言一言は千金の重みを持ち、西園寺琴音の胸に重くのしかかった。

「だから、琴音。どうか……俺にチャンスをくれないか? 別の立場で、君のそばにいることを許してほしい」

告白の言葉が耳元で鮮明に響く。あまりにもリアルで、あまりにも唐突だった。

西園寺琴音は完全に呆然としていた。

至近距離にある端正な顔立ちを、そして彼の瞳に浮かぶ隠しきれない真摯な光をただ見つめたまま、頭の中は真っ白になっていた。

拒絶の言葉が、喉まで出かかっていた。

彼女は拒絶することに慣れていた。境界線を引くことにも慣れていた。感情の面においては特にそうだ。

泥沼から這い上がったばかりで...

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