第6章

私はもう一度、リモコンを押した。

スクリーンが白く明滅し、最高機密である体外受精の臨床記録や、初期の非侵襲的出生前検査の報告書の束が次々と映し出された。そして最後には、デルーカ家の家紋が押された重厚な法的契約書が画面に浮かび上がった。

「シャード・オフショア信託基金について話しましょう」

私が宣言すると、取締役たちのひそひそ声を切り裂くように、声が会場に響いた。

私は画面上の契約書を指差す。「三十億ドル。……でも定款によれば、その金はマルコに遺されたものじゃない」

一拍置き、私は言葉を継いだ。

「厳密に縛られているのは、ヴィンチェンツォの亡くなった長男――その息子に対してよ。条件...

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