第116章私はジェームズの妻です

エミリーが病院に着いたばかりのとき、病棟のほうから怒号が聞こえてきた。

「出ていけ!」

「おばあちゃん!」

「このクソじじい! 大事な孫はどうせもう足の悪い役立たずなんだろ。なら家の財産を少しよこして何が悪いのさ? あたしだってトーマス家の人間なんだからね。トーマス家の財産には、あたしの取り分があって当然でしょ」

「お前はあのときトーマス家から叩き出した。もうトーマス家の人間じゃない!」

「叩き出しただと? そんな勝手が通ると思うな! 今日、財産の半分を渡さないなら、あたしは帰らないよ!」

「お前……!」

「おばあちゃん! カイダ、あんたおばあちゃんを怒らせて死なせる気なの!」

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