第146章:この狂犬は吠えてどこから来たのか

「別に」

ジェームズは寒いふりをして言った。「こんな時間になって帰ってくるなんて、どういうつもりだ? ほかの男とデートして、さぞ楽しかったんだろう?」

エミリーは言葉を失った。

「ええ、とても楽しかったわ。少なくとも、誰かの冷たい顔を見なくて済んだもの」

エミリーは口元をわずかに持ち上げて笑ってみせた。

それを聞いたジェームズの顔色はいっそう陰った。

「エミリー、自分の立場を忘れるな! よくも俺にそんな口が利けるな!」

ジェームズは歯を食いしばって吐き捨てた。

怒りに歪む表情を眺めながら、エミリーは可笑しくてたまらなかった。

「ごめんなさい。冗談よ」

「マークを寄こして俺を...

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