第148章:新しい手がかり

ジェームズは険しい表情のまま、ひと言も口をきかなかった。

エミリーは自分の考えごとに気を取られていて、ジェームズの周囲に漂う張り詰めた空気に気づきもしない。彼女は壁に掛けられた年代物の絵画に見入っていた。

息の詰まるような空気のなか、マークは二人の後ろについていきながら、額ににじむ冷や汗をこっそり拭った。

ジェームズは本当に、筋金入りだ。

たとえエミリーが心の中のその人ではないとわかっていたとしても、こんなに急に態度を変える必要があるだろうか。エミリーはどう思う?

それに、エミリーはいい人なのに。

一度も姿を見せたことのない「あの恋人」より、マークはジェームズとエミリーが一緒になる...

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