第152章マチルダ、カートはあなた次第です

「ハーマイオニー、さっきどこへ行ってたんだ? ここは人が多いんだから、勝手に離れるなよ」

カートは自分のほうへ歩いてくるハーマイオニーを見て、思わず小言をこぼした。

「カート、私を壊れやすい陶器の人形みたいに扱わないで」

ハーマイオニーは、彼の過保護さに手を焼いていた。

「向こうにエミリーが見えたから、挨拶しに行っただけよ」

「なに、エミリーも来てるのか?」

カートの目がぱっと明るくなり、エミリーのいるほうへ向かおうとした。

「エミリーはトーマスさんと一緒よ」

ハーマイオニーが、カートの背中に向かって小さく告げた。

カートの体がこわばり、踏み出しかけた足を引いた。

背後にい...

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