第156章デラとアヴァの悪意

夜、エリシウムホテルの二階にある宴会場は、まばゆいほどの灯りに照らし出されていた。

昼の展示会に足を運んだ者たちは皆、主催者セシリアからの招待を受け、選び抜いた正装に身を包んでこのレセプションに集まっている。

豪奢な宴会場では、人々が杯を掲げ、作り笑いとお世辞を交わし、互いの腹を探り合い……空気には曖昧で落ち着かない気配が濃く漂っていた。

その、束の間の繊細な均衡が――二つの影の出現によって破られるまでは。

誰もが、いまホールへ入ってきた二人に視線を向けた。

険しい表情のジェームズは、仕立てのいいオーダースーツをまとい、車椅子に座っている。ゆっくりと押されながら、会場へと進んできた。...

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