第18話トーマス家の幸運を逃した彼女は本当にここにいる

ジェームズは自室で、ベッドの上に静かに横たわり、ぐっすり眠っていた。眉間にはかすかな皺が寄っていて、夢の中でさえ安らぎを見つけられないかのようだった。

エミリーはドアを押し開け、エリーズを連れて部屋へ入った。

エリーズがジェームズの部屋に足を踏み入れるのは、これが初めてではない。以前、様子を見に来たとき、ジェームズが突然激昂し、針で彼女の頬を引っかいたのだ。傷は小さく、痕も残らなかったが、その出来事はエリーズの心に消えない影を落とし、それ以来、彼女は二度と一人でジェームズの部屋へ入らなくなった。

キアナに呼ばれてジェームズの容体を確認しに行くたび、彼女は護衛の集団に守られた状態でしか入る...

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