第191章:記憶がなくても、彼女はまだ私の家族です

「あなた、どなた? 私、あなたのこと知っているの?」

ヴェリティの見知らぬ視線に、エミリーの心はすとんと沈んだ。

祖母は、もうエミリーのことがわからなくなっていた。

胸の奥にこみ上げる苦さを、エミリーは喉の奥へ押し込んで飲み下した。そして戸惑いを宿した目でソラを振り返る。

ソラは小さく首を横に振った。

長い沈黙ののち、エミリーはヴェリティを見つめ、慎重に尋ねた。

「……何か、覚えていらっしゃいますか?」

ヴェリティは眉をひそめ、しばらく考えてから、やはり首を横に振った。

「覚えているのは、私の姓がギブソンだってことだけ。それ以外は何も思い出せないの。ねえ、あなた……私、あなたを...

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