第242章:小さなトラブル

エミリーはアイアンウッド・エステーツへ戻った。扉を開けてリビングへ入った瞬間、大きなものと小さなもの、二対の視線がいっせいに彼女へ向けられた。

そのとき、テレビでは今日スーパーで起きた無差別放火事件のニュースが流れていた。

「エミリー、その顔……」

ジェームズはエミリーの右頬にある火傷の跡に気づくと、たちまち表情を曇らせた。

「たいした怪我じゃないわ」

エミリーは素っ気なく言った。

幸い、あのとき彼女は素早く身をかわしていた。あの燃え上がる炎が焼いたのは、スーパーの商品だけだった。

自分のことなら、この程度の顔の傷は一日もあれば治る。

以前、海外で負った傷に比べれば、こんなもの...

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