第278話奇妙な少女

「秘密を教えてあげる。でも、誰にも言っちゃだめだよ」

小さな女の子は大きな瞳をぱちぱちさせ、ふいに声をひそめて、いかにも秘密めかして言った。

エミリーは、その愛らしい仕草がおかしくて思わず頬がゆるんだ。

「どんな秘密なの?」

「おこづかいで凧を買ったの。パパ、凧あげしちゃだめって言うんだよ。危ないからって」

「そうなのね」

エミリーは微笑み、やさしく尋ねた。「それで、買った凧はどこにあるの?」

「あそこ」

女の子が上を指さした。

エミリーがその指の先を追うと、なるほど、蝶の形をした凧が木の枝に引っかかっているのが見えた。

「お姉さんが来るちょっと前、あたし、登って取ろうとし...

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