第327話ブライアーのちっぽけな戦い

「最近、ずいぶんと女たらしじゃないか」

トーマス・グループで、トビアスは口笛を吹きながら最高経営責任者室に入ってきた。

ジェームズはちょうどネットでニュースを読んでいた。トビアスの言葉を耳にした途端、苛立ちを隠さない視線を向ける。

「俺が片をつける」

ジェームズは平坦に言った。

「どう片をつけるつもりだ? こういう雑事は今までマークが全部やってた。あいつがいなくなったからって、まさかこんな小さなことまで自分で処理する気じゃないだろうな」

トビアスは口の端をつり上げた。

「まだ新しい秘書を探している」

「組織の中から引っ張ってくればいいじゃないか」

「組織と完全に無関係で、身辺...

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