第333話エミリーの心の虚無

「ブライア、昨夜ぼくたちが作ったケーキ、見てよ!」

ジャスパーは胸を張り、腰に手を当てて誇らしげに言った。

前回、ケーキの大惨事でジェームズが叱られる羽目になって以来、ジャスパーはお菓子作りに本気でのめり込むようになっていた。思いつきで突然焼き始めるものだから、台所はたいてい目も当てられない有様になる。

昨夜も例外ではなかった。三人は台所にぎゅうぎゅう詰めになって何時間も作業し、失敗作を次から次へと量産し続けた末、ようやく「まあまあ形になっている」と言えるものをひとつ仕上げたのだ。

そして失敗した分はというと、三人で残らず平らげてしまい、一晩中お腹を抱えることになった。

トーラがそれ...

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